6月19日に交流懇親会を帯広の「平和園本店」で行いました。二次会は喫茶「黒船」でした。とても有意義な楽しい会になりました。ありがとうございます。
草森さんとがっぷりと心の底から付き合っていただいた方々ばかりで、はるばる東京から来ていただいたのです。
任梟盧と大谷短大寄贈分の草森蔵書の取材等で来られた4人の方々でした。
お一人ずつご紹介させていただきます。
まず 清水ますみさん です。
清水さんは、晩年の草森さんとの交流が多かった人で、宮城県亘理町出身です。3.11ではご両親ともに大変な状況に遭われたようです。
草森さんは、明治の政治家で書家の副島種臣を長年研究していて、彼の兄である枝吉神陽についても調べていたのです。枝吉神陽は、なんと清水さんの祖母方の曽祖父 國分平蔵(子達)と長崎で交流しているようなのです。
國分氏は伊達藩の儒学者でありましたので、藩命を受けて日本各地を旅をし、旅日記を残していました。しかも種臣の掛け軸も所有しているといいます。そして彼女のお父上が、その膨大な日記を読み下しワープロで入力しているというのです。
草森さんならもちろん、こんな話には目の色を変えて飛びついたことでしょう。
清水さんは、富士通のワープロ・インストラクターとして、指揮者の岩城宏之氏、中山千夏氏、歌人の俵万智氏、「話の特集」編集長の矢崎泰久氏などの指南をされた方でもあります。また、ばばこういち夫妻や書家の石川九楊氏など、著名人とも幅広い交友関係をお持ちなのです。
そういう活動的な清水さんですが、郷里の宮城県南東部の復興のためにも力を尽くされています。そのいくつかをご紹介してみましょう。
アマゾンで入手できる「赤痢菌発見者 志賀 潔とささえた家族」という聞き書きをまとめた90ページほどの小冊子を「山元いいっ茶組」代表として編集出版しています。
志賀博士は、北里柴三郎の一番弟子で野口英世とも交流があり、彼を支えた一人でもあったようです。
そして、冒険子にもなじみのある話が載っていました。
ノーベル平和賞のシュバイツァー博士の元でアフリカ・ランバレネでの病院勤務に当たられた高橋 功氏が、志賀博士の姉の子だというのです。高橋氏は、ギター名手として昔から知っていたのです。イタリアのギタリスト、オスカー・ギリヤの公開レッスンでは通訳をやっておられたので彼の渋いお声も耳に残っているのです。
医学関係者のみならず多くの方に読んでいただきたい本だと思います。
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また、人気芸人のサンドウィッチマンの伊達みきお氏ゆかりの茶室(文化財)が震災で大部傷んでしまったので、山本町の修復プロジェクトを精力的に応援している方でもあります。
クラウドファンディング(大條家茶室修復事業)開始のお知らせ - 山元町ホームページ
またサンドウィッチマンのファンの方は見てください。宮城県の代表的地方新聞です。
サンドウィッチマン効果で寄付額増加 宮城・山元の文化財「大條家茶室」修復 | 河北新報オンライン
また、「草森紳一が、いた。」という500ページを超える草森紳一回想文集の中に、「認めてもらえなかった赤い糸 不思議の連鎖」と題する一文を清水さんが書かれています。草森さんを理解したい方には必読の書だと思いますが、手に入るかどうかはわかりません。