十勝にも満開の桜がやってきた中で、任梟盧ブッククラブ2回目の会を前回と同じ「あがり框」で12時から15時まで行った。
今回のゲストは、絵本作家の「がもう ともえ」さんと、ロンドン在住の「HIsako Conroy」さんであった。
がもう ともえさんはご自身の絵本「あかちゃんをさがしに」を朗読してくださった。著者本人の貴重な朗読であった。また全員にその絵本をプレゼントまでしてくれたのである。彼女は第一子を2歳10ヶ月で亡くしている。そういう経験から生まれた「お話」は奥が深い。花のあかちゃんを探しながら、母である花は旅を続ける、樹に尋ね、樹が作った火に尋ね、土に尋ね、土が作った金に尋ね、金の皿に溜まった水に尋ね、その水はやがて海になった。そうして家に帰ると、庭に小さな花の蕾を見つける。探していた赤ちゃんだった。その赤ちゃんは大きくなり、旅に出る。そうしてそうして地球は美しい花でいっぱいになる。実に哀しくも壮大で深遠な「お話」である。
小椋佳の「ほんの二つでしんでゆく」を思い浮かべながら聞いていたという人もいた。
がもう ともえ:作、小倉正巳:絵
HIsako Conroy さんは通称チャコちゃん、帯広出身だがイギリスに渡りアイルランド人と結婚し、現在ロンドン在住である。
この後プロジェクターで草森マンガ塾の第二回目をやったのだが、ここで彼女に大いに助けられたのである。というのは、草森先生の蒐集された一枚ものマンガは外国のものが多くて、英語が分からないとその意図が分かりにくいのである。それが彼女のお陰で読み解けたのである。みんなでワイワイいいながら楽しんだ。この笑いは健康にもよいだろうと思われるのだ。
こうなってくると、オンラインの会合も考えていかねばならなくなったようである。
他の出席者は、宗像、廣川、佐藤八千代、佐藤、T氏の計7人であった。吉田氏は病院のため欠席。後で連絡したが、残念がっていた。
ゲストのお二人には、ブッククラブに入っていただいた。だんだんすばらしい人たちが増えてきて嬉しい限りである。
草森先生もこんな会ならにやにや笑って許してくれるだろう。